死因順位から考えるアルツハイマー病

こんにちは!
現役介護士のTARO(@taro26179991)です。

今回は認知症の原因疾患の一つであるアルツハイマー病と死因の関係についてまとめます。認知症は記憶の障害で、死に至る病という認識がない方も多いのではないでしょうか?

日本の死因順位(2018)

2018年の日本の死因順位は、がんや心疾患、脳血管系の疾患が上位を占めています。また高齢化によって、老衰や肺炎といった高齢者特有の死亡数も増加傾向にあります。対してアルツハイマー病での死亡数は、約1.9万人(全体の1.4%)にとどまっています。


死因 = 認知症とは?

アルツハイマー病は、短期記憶の低下から始まり、症状が進行すると身体症状までおよびます。

(a)軽度~中期症状
・短期記憶の低下
・時間や場所が分からない
・買い物や料理などできない

(b)重度症状
・歩行障害、転倒
・嚥下機能の低下、誤嚥
・失禁

アルツハイマー病が重度に進行した結果として、誤嚥性肺炎尿路感染栄養失調に至ります。ただし日本の死因の判断基準では、認知症が原因で誤嚥性肺炎を起こしても死因を肺炎と判断したり、また高齢者の自然な死として、老衰と判断してしまうことがあります。

米国の死因順位

一方、世界的な死因の判断基準は、直接的な死因に加えて、認知症などの原因となった死因も記録します。
実際にアメリカの死因順位を見ると(下図)、死因の第6位がアルツハイマー病となっています。さらに他の死因に対して、アルツハイマー病の死亡率は増加傾向にあります。そのため、アメリカではアルツハイマー病を致死性の病であるという認識が高く、予防や治療の研究が盛んに行われています。


欧州でも、同様にアルツハイマー病は死因の上位に入っています。


またWHOは『2030年と2060年の世界の死亡原因の予測』の中で、今後も認知症の死亡者数は増加し、死因順位のベスト3に入ると報告しています。
理由としては、他の脳血管系や心疾患の治療法が見つかっているに対して、アルツハイマー病はまだ根本的な治療法がありません。また平均寿命が延びることで、認知症の患者数も増加していきます。

まとめ

  • 死因の判断基準の違いもあり、日本ではアルツハイマー病の死因数が少なく、致死性の病としての認識が低い
  • 世界的にみると、アルツハイマー病は死因順位の上位に位置し、今後も増加傾向にある
  • 日本でも認知症者の増加に伴い、アルツハイマー病で亡くなる方が増加する。重度のアルツハイマー病の方への治療やケアの検討必が要


参考資料
・厚生労働省平成30年(2018)人口動態統計
・National Vital Statistics Reports Deaths: Leading Causes for 2017

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