介護職が知っておきたい排泄ケア【便秘編】

こんにちは!
現役介護士のTARO(@taro26179991)です。

今回は介護職が知っておきたい高齢者の排泄ケア、特に便秘の対応についてまとめてみます。

現場で働いていると、多くの高齢者が頻尿や便秘といった悩みを抱えています。しかし排泄はプライベートな問題で、羞恥心から自ら訴えにくい面もあります。

便秘や頻尿の状態が続くと、体調の不良や不眠、また認知症の行動・心理症状を誘発するため、介護職として適切なケアが必要です。

高齢者の便秘の原因

高齢者の便秘は加齢に伴う以下の原因が考えられます。

  • 腸の蠕動運動の低下
  • 運動量の低下
  • 腹筋の弱まり
  • 歯牙の欠損や咀嚼力の低下に伴う食事内容の変化



排便の仕組み

大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸、直腸からなる。蠕動運動で上行結腸~S字結腸へ進むにつれて、水分が吸収され、固形の便になる。そして直腸に入ると、その刺激により、直腸が収縮・内肛門括約筋が開き、排便される。(排便反射)この際に、脳は便意を感じる。
ただし、排便する環境が整わない場合、この反射を脳で抑制することができる。(我慢した状態)



便秘の種類

〇弛緩性便秘

大腸全体に糞便が滞留。精神的ストレスや蠕動運動の低下が原因となる。腫瘍や腸の炎症が原因の場合は、疾患の治療が必要。


〇直腸性便秘

直腸に糞便が滞留。高齢者で認知症の方やオムツをされている方は、トイレでの排泄習慣がなくなると、排便反射・便意が消失することがある。そのため、直腸で糞便が滞留しやすい。


便秘への対応

便秘の種類によって、とるべき対応が変わってきます。

弛緩性便秘の場合は、規則的な生活水分、食物繊維の摂取が有効です。
直腸性の場合は、直腸にある便を自然に排出させることが大切です。

高齢者の自然な排便に必要なこと

①トイレでの排便姿勢を作る

トイレの座った姿勢は、寝ている姿勢よりも腹圧がかけやすいです。また自然に下に落ちる重力も働くので、排便しやすくなります。

②排便反射を利用する

通常直腸に入ると、便意とともに排便反射が起こります。この排便反射を利用するには、直腸に便が入った時に(便意を感じた時に)、トイレ誘導を行う必要があります。

食後は腸の蠕動運動が活発になるため、排便が起こりやすくなります。朝食後などにトイレ誘導を行ってみると、案外簡単に便が出ることも。

終わりに…

今回は高齢者の便秘についてまとめてみました。
便秘への対応は、下剤や摘便といった医療的な対応を考えがちですが、日常的に排泄できる環境を整えることがまずは大切です。

また「トイレへ行けない」「便意の訴えがない」からと、安易にオムツにしてしまうと、直腸性便秘に陥ることもあります。日頃の高齢者の排泄ケアを見直してみてはいかがでしょうか。


参考資料
『ウンコ・シッコの介護学 / 著・三好春樹』
『介護職のための医学知識とケアのポイント / 著・関弘子』


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